押入れの臭いが気になる! その原因と消臭対策は?
押入れは、日本の伝統的な収納スペースです。元々は布団を収納する場所でしたが、今は洋服や使う季節が限られているものを収納することも多いでしょう。しかし、そんな便利な押入れの臭いに悩まされている方は、少なくないのです。
そこで、今回は押入れが臭う原因や消臭対策をご紹介しましょう。押入れの臭いが原因で、体調を崩す可能性もあるのです。ですから、押入れが臭う場合はすぐに対策をしましょう。ちょっとした工夫で消臭ができるのです。押入れの臭いが気になる方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
1.押入れとはどんな場所?
押入れは、主に和室に作られる収納スペースです。入り口は165センチ~180センチ。奥行きは80センチ~85センチが基本サイズになります。上下段に分かれており、上段の高さは90センチ~100センチ、下段は65センチ~70センチの場合が多いでしょう。公団など間取りが狭い家では、もう少しサイズが小さくなることもあります。しかし、クローゼットと比べると奥行きがあってものがたくさん入るでしょう。押入れの多くが板張りで、引き戸になっています。
また、家のデッドスペースを利用して作られることも多いので、日差しが差しこみにくい場所にあることも少なくありません。さらに、布団をしまっていない場合は引き戸の開け閉めや物の出し入れを行うことがめったにない、という家もあるでしょう。
2.押入れが臭う原因は?
では、押入れが臭う原因にはどのようなものがあるでしょうか? この項では、その一例をご紹介します。
2-1.ほこりやしまってあるものの臭い
押入れは、あまり掃除をしない場所です。ですから、ほこりがたまりやすいでしょう。「ほこり臭い」という言葉があるように、ほこりも臭います。また、しまってあるものによっては、保管期間が長くなるほど臭いがしてくるものもあるでしょう。
特に、汚れがついたままのものは臭いが強くなる傾向があります。さらに、衣服の虫よけなど臭いがあるものをしまっておくと、ほこりのにおいなどと混じり合って悪臭になる場合もあるのです。
2-2.湿気の臭い
押入れは、窓と同じように結露ができやすい場所です。押入れは換気設備も断熱材も入っていないため、外気温と部屋の温度差の影響を受けやすいでしょう。ですから、結露ができやすいのです。
また、衣服に残っていた水分が蒸発して押入れの中に湿気になってこもる場合があります。ものがぎっしりと詰めこんである押入れほど、湿度が上がりやすいです。湿気には独特な臭いがあるため、湿気のこもった押入れを臭いと感じる人も多いでしょう。
2-3.カビの臭い
湿気がこもった場所で発生しやすいものといえばカビです。衣服に残った皮脂汚れなどは、カビの栄養源にもなるでしょう。ですから、知らない間に押入れにカビが大発生していたというケースも少なくありません。湿気やほこりと同じように、カビにも臭いがあります。
また、カビの胞子が部屋中に散らばるとアレルギーや肺炎の原因になる場合もあるのです。
3.押入れの消臭対策は?
では、押入れが臭う場合はどのように対処したらよいのでしょうか? この項では、押入れの消臭対策の一例をご紹介します。
3-1.押入れを定期的に換気する
閉めきった押入れほど、臭いがこもりやすくなります。特に、つゆや秋の長雨の時期は湿度が高まり、臭いも強くなるでしょう。ですから、定期的に押入れを換気してください。よく晴れた日に、引き戸を開けて数時間放っておくだけでも換気できます。扇風機を押入れに向けてかけたり、エアコンをドライにしてつけたりするとより効果的です。
ただし、押入れにぎっしりものがつまっていると、換気の効果は半減してしまいます。押入れが満杯という方は、換気をしながら押入れを整理しましょう。
3-2.押入れのものを減らして、除湿する
ものをぎっしりと詰めこむほど、湿気がこもりやすくなります。特に、布製品は湿気を吸収しやすいので、劣化もしやすくなるでしょう。日本は多湿なので、どうしてもある程度の湿気はこもってしまいます。そこで、除湿剤などを入れて湿気を可能な限り取りのぞいてください。
また、押入れに3割程度のあきを作ると空気が循環しやすくなります。そのため、定期的に持ちものを見直して、不要なものは処分してください。除湿剤を置く以外にも、スノコを床に敷けば空気がまんべんなく循環して湿気がこもりにくくなるのです。
3-3.定期的に押入れを掃除する
押入れは、つねにものが入れられている場所です。ですから、カビがはえても気が付きにくいでしょう。おかしいなと思ったら、押入れの壁一面にカビが繁殖していたということもあります。そのため、湿気がこもりやすい押入れは定期的に中のものの虫干しをかねて掃除をしてください。
昔は、「土用の虫干し」や「寒の虫干し」といった風習がありましたが、いつのまにかすたれてしまいました。押入れの掃除は、湿度の低いよく晴れた日がお勧めです。「休日に掃除をしようと思ったら天気が悪い」という場合は、エアコンをドライにつけて掃除をしてもよいでしょう。カビがはえていたら、塩素系の漂白剤をつけて落としてください。衣服にカビがはえてしまった場合は、酵素系の漂白剤を入れて洗濯しなおしましょう。
また、衣服は完全に乾いてから押入れにしまってください。生乾きの場合は、湿気の原因になります。
3-4.消臭剤を使って臭いを消そう
掃除をして換気をしても押入れに臭いがこもっている場合は、消臭剤を使いましょう。今は、スプレーするタイプの消臭剤もあります。衣服などの布製品に臭いが移ってしまった場合は、スプレー式の消臭剤が便利です。臭いがついたものよりも、「無臭タイプ」の方が効果的でしょう。
また、重曹を小皿に載せて押入れのすみにおいておいても消臭効果が期待できます。「こぼしてしまいそう」という場合は、目の細かいガーゼに重曹を包み、押入れにつるしておいてください。
バーベキューに使った鉄板など、臭いが強いものを押入れにしまいたいという場合は、入念に洗浄した後でビニール袋などに密封してしまいましょう。食物の臭いというのは、時間がたつにつれて悪臭に変わりやすいのです。
おわりに
今回は押入れが臭う原因や消臭対策についてご紹介しました。
まとめると
- 押入れは湿気がこもりやすく、カビがはえることも多くそれが臭いの原因になる。
- 汚れたものをそのまま入れておくと、臭いが出る場合もある。
- 定期的に押入れの中を換気して、除湿しよう。
- 押入れに物をぎっしりと詰めこみ過ぎない。
ということです。押入れに布団をしまっている場合、それが臭いの原因になる場合もあります。眠っているときは汗をかきやすく、それが染みこんだ布団をしまいこむと臭いが発生しやすいでしょう。ですから、夏場などはひんぱんに布団を干してください。干す場所がないという場合は、日当たりのよい場所に布団を立てておいておきましょう。そうすれば、布団の中の湿気が抜けていきます。
また、押入れの湿気対策や消臭対策はクローゼットにも応用できるのです。クローゼットの中にカビがはえたり収納してあるものが臭ったりした場合は、同じことを試してみてください
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