カメラとレンズ保管は防湿庫や保管庫で! 写真保存はワンドライブを
運動会や季節のイベント、旅行などにも愛用されているカメラは、気軽に操作できる一眼レフも多く、初心者でも素晴らしい写真が撮れるようになりました。写真はとても魅力的であるものの、大変なのがカメラやレンズのお手入れです。
「カメラの保管はどうすべきか?」「お手入れ方法が知りたい」といった、カメラにかんする疑問を持つ気持ち、とてもよく理解できます。カメラやレンズは、精密機器と同じように扱わなければ、カビやほこりの定着を招き、撮影した画像にも悪影響が出るのです。大切なカメラなら、なおさらお手入れのコツを知っておくべきでしょう。今回は、カメラやレンズの保管方法や収納についてご紹介します。
カメラとレンズの保管は、コツさえ掴(つか)めば決して難しいことではありません。収納場所にお困りの方も、この記事を読むことで悩みが一気に解決しますよ。カメラマニアの方も必見です。
1.カメラの保管方法と収納について
写真撮影は好きでも、保管やお手入れについては無知という方はたくさんいます。カメラは保管や収納環境により、内部の劣化を招く恐れがあるため、カメラ好きな方はぜひ保管や収納のコツを覚えておいてください。
1-1.カメラ保管の悩みとは?
一眼レフや高画質デジタルカメラが身近なものになり、気軽に誰でもすてきな写真を撮ることができるようになりました。しかし、撮影が簡単になった分、さまざまな悩みがつきまといます。
1-1-1.写真をどう保存するべきか?
1つのイベントに対し、撮影枚数が多くなってしまう悩みがあります。写真保管は、OneDrive(ワンドライブ)やiCloud(アイクラウド)といったインターネット経由のストレージサービスを活用すると便利です。OneDrive(ワンドライブ)は、少し前までSkyDrive(スカイドライブ)という名称でした。名称変更後も、今までとおりの写真保存サービスとして使うことができます。
1-1-2.カメラやレンズの収納場所がない
カメラ好きな人は標準レンズのほかに、広角レンズ・望遠レンズ・単焦点レンズといろいろな種類を持っています。1つ1つは小さくても、増えると場所を取って保管に困ることでしょう。しかし、ごちゃごちゃに収納するのは危険です。ほこり・汚れ・カビ・レンズの割れも起こります。収納場所に戸惑う人はとても多いです。
1-1-3.カビが生える
カメラやレンズは精密機器で、繊細な取り扱いが求められます。特に、湿気には大変弱いです。湿度が最適な状態を維持できず、カメラやレンズ内部に結露が発生し、カビがあっという間に広がります。カビ取りは、メーカーによるオーバーホールが必要です。
1-1-4.湿度管理が難しい
前述のとおり、カメラやレンズはカビに弱いとお伝えしました。湿度を管理するのは難しいですよね。防湿庫・保管庫・ドライボックスなどを活用し、一定湿度を保(たも)つようにしてください。除湿剤も一緒に入れておきましょう。
1-2.カビはカメラやレンズにどんな影響を与える?
カビがカメラやレンズに発生した場合、撮影した写真に黒点が現れます。カビの範囲により、写真全体が荒い画質になることもあるでしょう。また、ピントが合いにくくなることもあります。カメラやレンズの劣化にもつながり、買い替えを余儀なくされることもあるのです。
2.カメラのお手入れ方法
カメラをいかに長く使うかは、普段のお手入れしだいです。高級なカメラであれ、粗雑な扱いをすると長持ちしません。これからカメラを楽しもうと思っている方も、お手入れ方法について理解しておきましょう。
2-1.そろえておきたいカメラやレンズのお手入れ道具
カメラ初心者の方も、1つはお手入れ道具を持っておくと便利です。
ブロアー・クリーニングクロス・レンズ洗浄剤・ボディー専用ブラシといった、ほこりや汚れを取り除(のぞ)くものは準備してください。使ったらお手入れをすることを徹底し、劣化を未然に防ぎましょう。
2-1-1.ブロアー
エアーポンプのような仕組みで、本体を押すことで空気が放出されるほこり除去道具です。レンズ表面に付着したほこりなら、ブロアーから出る空気で吹き飛ばすことができます。
2-1-2.クリーニングクロスでレンズの汚れ落とし
クリーニングクロスは、特殊な繊維でできています。ティッシュペーパーやタオルより繊維が細く、傷がつきにくい布を使用しているのが特徴です。レンズ洗浄剤を併用し、レンズに付着した頑固な油分・指紋・ほこりを除去します。
2-1-3.ほこり落としはカメラ本体も一緒にやる
ボディー専用ブラシは刷毛(はけ)のような形状で、カメラ本体に付着した細かな汚れやほこりを払うのに便利です。カメラ本体のほこりは、一見影響がないように感じるでしょう。しかし、レンズの交換時に本体のほこりが混入し、画像の乱れとなって現れます。ですから、カメラ本体もきれいにしておくべきです。
2-2.カメラの耐用年数について
カメラそのものの耐用年数は、5~8年が目安です。お手入れや保管状況のよさが反映し、平均耐用年数を上回ることもあります。ただし、減価償却という意味合いから考えた場合、5年で資産価値が損なわれると捉(とら)えてください。
2-3.カメラの耐用年数を延ばすためにできること
お手入れをいかにこまめにしているかで、耐用年数に差が出てきます。高級なカメラでも、お手入れを怠るとすぐにカビやほこりが定着するでしょう。使ったらすぐにお手入れをすることを習慣とし、湿気の少ない場所で保管するようにしてください。また、高温になる場所も避けるべきです。カメラ内部やレンズの歪(ゆが)みが発生します。耐用年数を延ばしたいなら、前述の2点を注意しましょう。
3.カメラ保管のコツ
カメラをリビングや寝室にむき出しで放置していませんか? 実は、カメラは環境に左右されやすい精密機器であるため、保管には少しコツが必要です。
3-1.理想のカメラ保管環境とは?
カメラやレンズの保管に最適な湿度は、40~50%とされています。高湿度になった場合はカビの発生が懸念され、低湿度は本体の劣化が起こりやすいです。日本は1年をとおして同じ湿度と同じ気温ではありません。ですから、季節に応じた保管を行うのが理想です。保管場所の気温は、20~25℃前後で一定にしておくといいでしょう。気温の変動で結露が生じないよう、十分注意してください。本体に使われている樹脂は、紫外線により劣化します。直射日光があたる場所を避けて収納するのが理想です。
3-2.おすすめのカメラ収納・保管方法
ほこりが混入せず、一定の温度と湿度を保(たも)つためには、保管庫・収納庫・防湿庫を活用しましょう。ハクバ・トーリハン・東洋リビングから発売されており、自動で温度と湿度管理をしてくれます。レンズ類も一緒に保管庫に収納でき、トラブルが起こりにくい安全な保管方法です。高い場所に置くのはなるべく避けてください。落下による破損や故障が発生する危険性があります。安定を重視することが大切です。お手持ちのカメラやレンズの量に応じ、好みのサイズを選んで購入してください。
3-2-1.ドライボックス
乾燥剤が添付された箱が、ドライボックスです。プラスチック素材でできており、軽くて移動も楽にできます。持ち運びを頻繁にする方でも使いやすく、別売の防カビ剤を一緒に使うことで、カビ対策も万全です。
3-2-2.防湿庫
防湿庫は、名前のとおり湿気を防ぐ働きがあります。湿気は、カメラにとって大敵です。カビが繁殖するのを抑制し、自動で湿度コントロールを行ってくれます。消費電力もあまりかからず、省エネ設計であるものが多いです。
3-2-3.保管庫・収納庫
カメラやレンズが収納できる大きさの収納ボックスをカメラ用に購入し、市販の防カビ剤や防湿剤とともに入れる方法もあります。ほこりから守りたいという方には、最も始めやすい方法でしょう。温度・湿度計を一緒に入れておくことで、管理もしやすいです。防湿庫やドライボックスは高くて購入をためらうという人は、ぜひ試してみてください。
3-3.カメラをしまう前のお手入れについて
カメラの表面には、肉眼では確認できないコーティングがなされています。加えて、皮脂や汚れは雑菌が繁殖する原因です。しまう前には、必ずお手入れをしておきましょう。ブロアーでレンズのほこりを吹き飛ばし、クリーニングクロスで拭きあげます。カメラ本体は、ボディー専用ブラシで丁寧にほこりを落としてください。カメラは、液晶部分もしっかりクリーニングクロスで拭き取ります。雑菌が繁殖するえさを残さないことが、いつまでも美しくきれいな状態を維持する秘訣(ひけつ)です。
3-4.カメラ保管時に気をつけること
カメラを保管する際に、押し入れを使用する方がいます。しかし、押し入れは意外と湿度が高い場所です。カビの発生を誘発するため、カメラやレンズの保管には向きません。なるべく押し入れは避け、ドライボックスや防湿庫を利用してください。
3-5.カメラを取り出すときのお手入れについて
防湿庫や保管庫から取り出すときは、温度差に注意してください。結露が生じ、内部に水滴が付着します。しっかり管理していても、取り出すときの温度差が原因でダメになる可能性もあるため、防湿庫や保管庫の置き場所にも注意が必要です。急激な温度変動が起こらない場所を選びましょう。
4.トランクルームを活用してカメラを保管する方法
自宅に収納しきれないものの保管や、趣味のものだけをまとめて収納したいといったニーズが高く、トランクルームの活用が見直されてきています。家の中で埋もれてしまうより、高価で大切なものは、自宅とは別に収納スペースを用意する方が安心です。収納や保管にかんする悩みが一気に解決できるでしょう。
4-1.そもそもトランクルームとは?
トランクルームは、自宅にしまうことができないものを一時的に保管するレンタルスペースです。貸し倉庫と呼ばれることもあります。長期契約も可能です。屋外に設置されたコンテナタイプ、室内で空調管理がしっかりしているタイプがあります。カメラにおすすめなのは、空調管理がなされている後者のタイプです。趣味の品は、思いのほか、自宅を圧迫しますよね。家をすっきりしたいとの思いに応え、トランクルームのニーズが高まってきているのです。
4-2.どんな人にトランクルームがおすすめ?
自宅での収納に限りがある、趣味のコレクションをまとめて保管したい、季節外用品を収納するスペースがほしいといった方には、トランクルームは最適です。今まで圧迫していたものがトランクルームに移動するだけで、生活環境が広がるメリットがあります。
4-3.トランクルームにカメラを保管するメリット
トランクルームは個室に区切った空間です。空調管理されているタイプなら、温度湿度の管理もしっかりしています。自宅だと、さまざまなほこりの混入やものの落下事故も起こり得るでしょう。トランクルームでは、必要なときだけ取り出し、なおかつ温度湿度管理も十分ということもあり、カメラへのダメージを最小限に留(とど)めることができ、安全に配慮した保管方法として最適です。
4-4.カメラの保管に向いているトランクルームとは?
トランクルームには、屋外設置のコンテナ型と室内設置のビルトインタイプがあります。カメラを保管するなら、空調管理がしっかりしているビルトインタイプがおすすめです。気候で室温や湿度が狂うことなく、環境を一定に保(たも)つことができます。出し入れをする際も、風雨にさらされることがありません。
4-5.カメラをトランクルームにしまうときの注意点
一定の温度と湿度を維持できる環境だから、放置してもいいというわけではありません。カメラは普段からきちんとメンテナンスをすることが重要です。定期的に立ち寄り、掃除をしてください。また、長期間保管する場合、バッテリーは抜いておきましょう。
5.トランクルーム業者選びについて
トランクルーム業者選びで、安全に使えるかどうかは変わってきます。高価なカメラをお持ちの方だと、安全面が最も心配でしょう。業者選びのコツをご紹介します。
5-1.どのようなポイントでトランクルーム業者を選ぶべきか?
セキュリティー管理が万全であることと、空調管理もきちんとなされている業者を選びましょう。荷物だけを預かり、後は利用者任せでは困ります。盗難被害の可能性も視野に入れ、セキュリティーは一番重視してください。トランクルームによっては、利用前の見学も可能です。対応や業者の質も判断できます。チェックするポイントにしましょう。
5-2.トランクルーム利用にあたっての流れ
トランクルーム利用にあたり、契約が必要になります。インターネット経由で申し込みも可能です。電話での対応もしています。希望するトランクルームの空室情報は、業者のホームページより確認してください。
- 申し込み(インターネットまたは電話)
- 業者より申込書・契約事項記載書の送付がある(メール・郵送・ファックスなど)
- 申込書に記載し、身分証明書を添えて返送
- 料金精算について説明を受ける
- トランクルーム利用の確認連絡
- 契約書と自動振替書類の送付を受ける(宅配便)
- 署名と押印を終えた契約書・自動振替書類・身分証明書の写しを返送
- 契約成立
トランクルーム利用開始までの流れは、上記のとおりです。
5-3.トランクルームを利用するのにいくらかかる?
トランクルームはサイズが同じなら、どの地域でも料金が一律ではありません。場所により差があります。
下記は、トランクルームを展開するアルファトランクの月額料金一例です。参考にしてください。
- 高輪台(0.81平方メートル 10.260円)
- 五反田(1.00平方メートル 12,312円)
- 世田谷太子堂(1.21平方メートル 13,500円)
- 武蔵中原(0.81平方メートル 6.696円)
税込み料金です。キャンペーンの1つとして、事務手数料無料や6か月継続利用の場合は2か月無料といったプランもあります。お得にトランクルームを利用できるチャンスです。ぜひ活用してください。
アルファトランク
5-4.トランクルームを利用する場合に注意すべきことは?
トランクルームの利用にあたり、業者選びは慎重に行いましょう。空室が続くようなら、何とか穴埋めしたいと契約を焦る業者もいます。しかし、納得できる環境を選ばない限り、カメラの保管には適しません。急いで契約しようとせず、下見と業者の対応を見ることは忘れないでください。
6.カメラ・レンズの保管や収納でよくある質問
カメラを少しでも長く愛用するため、保管や収納のヒントを覚えておきましょう。質問集で悩みを解決してください。
6-1.カメラを保管する前は写真を保存すべきか?
OneDrive(ワンドライブ)やiCloud(アイクラウド)のストレージサービスなら、大容量の写真を保存できます。どのデバイスからでも利用可能です。カメラを長期間保管した場合、何らかのトラブルで写真が消失する可能性もあり、故障による復旧不可能といった事態も想定されます。保管前は必ず写真の保存をしましょう。
6-2.カメラのお手入れはボディー内部も必要?
カメラボディーの中には、撮像素子と呼ばれる部分があります。撮像素子にほこりが混入した場合、写真の画質が悪くなるため、あまり触れないようにしてください。撮像素子の汚れが心配な場合、メーカーによるお手入れを依頼した方が安心です。
6-3.レンズは背面も掃除するべきか?
屋外でレンズ交換をする方は、砂ほこりなどが入り込みやすいです。収納する前は、レンズ背面にブロアーをかけ、ほこりを吹き飛ばしてください。
6-4.レンズ洗浄剤の代わりに水を使ってもいい?
レンズ洗浄剤は、拭き取った後に残らない揮発物質です。水を代用することはおすすめできません。水分が残り、カビが発生しやすい環境を作ってしまいます。
6-5.トランクルームに預けるときも防湿庫や保管庫を利用した方がいい?
カメラやレンズは繊細です。トランクルームに預ける場合も、ドライボックスといったもので保護した方がいいでしょう。空調管理がしっかりしているトランクルームなら、防湿庫や保管庫といった厳重なる設備までは必要ありません。ドライボックスに防カビ剤と除湿剤を一緒に入れ、カビ対策を整えてから収納しましょう。
7.まとめ
いかがでしたか? カメラやレンズはどんどん高性能になり、便利で使いやすくなりました。旅行やイベントに大活躍しますよね。使った後はお手入れをする習慣を身につけ、きれいにしてから収納し、カビなどの被害からカメラとレンズを守りましょう。カビが発生した場合、メーカーによるカビ取りが必要になります。また、高温にさらされた状態も、カメラ本体の樹脂が劣化する原因です。カメラやレンズは、お手入れのコツを覚えておくだけで長持ちします。湿気と温度管理には注意し、防湿庫や保管庫などを活用してください。空調管理がしっかりしているトランクルームに収納する方法も便利です。大切なカメラとレンズを安全に保管するため、セキュリティー面も強化されていることも着目しておきましょう。