絵画を保管する方法は? 保管場所や注意点、トランクルームを利用する方法も
絵画はどこで保管すればいいのか、自宅に保管する場所がない……など、絵画の保管で頭を抱えている方は多いでしょう。
絵画は傷みやすい傾向があるため、保管場所には気をつかう必要があります。特に、直射日光や湿気には注意しておかなければなりません。自宅で保管する場所がなければ、トランクルームを利用する方法もあります。
そこで、本記事では、絵画を保管する方法と注意点などを解説しましょう。
この記事は次のような方におすすめ
- 絵画が劣化する原因
- 絵画を保管する際に注意すべきポイント
- 絵画の保管場所はどこがいいのか?
- トランクルームを利用する際の注意点
- 絵画の保管に関してよくある質問
この記事を読むことで、絵画が劣化する原因やトランクルームを利用する際の注意点も分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.絵画が劣化する原因
最初に、絵画が劣化する原因をチェックしておきましょう。
1-1.湿気
絵画が劣化する原因の1つに、湿気があります。湿気によって、絵画が傷んでしまう恐れがあるので注意しておかなければなりません。特に、油絵は湿気の影響を受けると「ワレ」が発生します。ワレとは、立体感がある油絵の表面が、パックリと割れてしまう状態のことです。直線的なひび割れが特徴ですが、油絵が縮むとミミズがはったような曲線的なひび割れが発生することもあります。絵画の縮みも湿気が影響しているので、湿気がたまらない場所に保管することが大切です。
1-2.直射日光
太陽の直射日光も、絵画にダメージを与える原因の1つです。直射日光が当たる場所に絵画を保管しておくと、色が薄くなる可能性が高まります。色が薄くなることを退色といい、長い時間をかけてゆっくりと退色していくのが特徴です。そのため、毎日絵画を見る場合は、色の変化になかなか気づきにくいところがあります。逆に、部屋で置きっぱなしにしていた結果、キレイな色が薄まってしまったというケースもあるので要注意です。
1-3.カビにも要注意!
絵画が劣化する原因は、主に湿気と直射日光です。それらから与えられるダメージに加えて、カビにも注意しておかなければなりません。湿気やホコリがたまりやすい場所で絵画を保管していると、ワレだけでなくカビによって傷んでしまう可能性があります。特に、油絵と日本画はカビが発生しやすいので注意が必要です。カビ=水まわりに発生しやすいイメージがあると思いますが、保管環境によっては絵画にも発生し、作品の美しさを損なう原因になるため、保管場所はキレイな環境を保つ必要があります。
2.絵画を保管する際に注意すべきポイント
ここでは、絵画を保管する際に注意すべきポイントを解説します。
2-1.クリーニング・陰干しをする
絵画を保管する前に、クリーニングや陰干しなどケアをしておく必要があります。なぜ保管前のケアが必要になるかというと、付着している汚れやホコリによって絵画がダメージを受けるからです。特に、ホコリは絵画の美しさが損なわれる原因となります。保管前に、直射日光の当たらない場所で陰干しをした後、カメラ用のブロワーなどでやさしくホコリを払ってください。自分でケアをするのが不安な方は、専門店に依頼するのがおすすめです。
2-2.カビを見つけた場合は専門店へ
保管前に、絵画の状態を入念にチェックすることも大切なポイントです。絵画がどのような状態になっているのか、表面をじっくりと観察してみてください。そこに、シミのような黒カビや赤カビ、胞子状の白カビが発生している場合は、専門店にクリーニングを依頼しましょう。絵画を専門にクリーニングを行っている専門店なら、カビを適切な方法で取り除くことができます。カビが発生したまま絵画を保管すると、さらに状態が悪化してしまうので注意が必要です。
2-3.詰め込みすぎない
絵画を保管する場合、収納スペースいっぱいに詰め込みすぎてはいけません。ある程度、空気が流れやすく、湿気がたまらないように空間を作っておく必要があります。たとえば、絵画を保管するスペースがたくさんのもので溢れていたり、詰め込みすぎていたりすると、絵画がダメージを受けやすくなるので注意が必要です。また、ほかに収納しているものが倒れると、絵画が破損する恐れもあります。絵画を保管する場合、スペースに余裕を持たせたほうがいいでしょう。
2-4.横置きしない
絵画を保管する場合、たまに横置きをして重ねる人がいます。しかし、絵画を横置きして重ねた状態では、すぐに傷んでしまう恐れがあるので注意しておかなければなりません。絵画は縦置きで保管するのが基本です。また、置き場所がないからと、ほかの品を絵画の上に置かないようにしましょう。十分なスペースを確保したら、そこに絵画を立てて保管してください。
3.絵画の保管場所はどこがいいのか?
ここでは、絵画の保管場所について詳しく説明します。
3-1.湿気・温度変化が少ない場所
前述したように、絵画は湿気に弱い傾向があるため、できるだけ湿気のない場所で保管してください。なお、湿気がたまりやすい場所としては、クローゼットや押入れの中・水まわりの近く・窓まわり・寝室などがあります。これらの場所を避けたところに、絵画の収納スペースを確保してみてください。また、温度変化が少ない場所であることも大切なポイントです。季節によって温度変化が激しく変わる場所に絵画を保管すると、ひび割れが起きたり縮んだりする恐れがあるので気をつけましょう。
3-2.直射日光が当たらない場所
湿気・温度変化が少ない場所であることはもちろん、直射日光に当たらない場所かどうかも必ずチェックしておかなければなりません。特に、太陽の光が入りやすい窓の近くは、直射日光だけでなく湿気がたまりやすい傾向があります。時期によっても直射日光が当たるかどうか変わってくるため、なるべく窓のない空間に絵画を保管してください。できれば、絵画専用のスペースを用意するのが理想ですが、そのスペースがない場合は納戸やサービスルームなどを利用するといいでしょう。
3-3.トランクルームを利用する
自宅に絵画の置き場所がない場合は、トランクルームを利用する方法があります。トランクルームとは、自宅収納の延長として利用できる貸しスペースのことです。毎月、使用料を支払うことで一定のスペースがレンタルできます。このトランクルームを利用すれば、自宅に収納スペースがなくても絵画が保管できるでしょう。ただし、トランクルームを利用する際は、いくつか注意点があるのでしっかりとチェックしておかなければなりません。
4.トランクルームを利用する際の注意点
ここでは、トランクルームを利用する際の注意点について詳しく説明します。
4-1.屋内型のトランクルームを選ぶ
絵画の保管場所としてトランクルームを利用する場合は、屋内型のトランクルームを選んでください。トランクルームの主な種類には、屋外型と屋内型の2つがあります。コンテナや倉庫などの屋外型トランクルームは雨風の影響を受けやすく、空調設備が整っていません。そのため、絵画にダメージを与えてしまう恐れがあります。大切な絵画を保管するなら、空調設備が整っている屋内型のトランクルームがおすすめです。さらに、屋内型トランクルームの中には、防犯設備が整っているところもあります。
4-2.現地の状況をチェックする
トランクルームを利用する前に、自分の目で現地の状況をしっかりとチェックしておくことも注意しておきたいポイントです。ホームページの写真や情報だけで選んでしまうと、実際には運搬が困難な場所にあったり、空調設備や防犯設備が整っていなかったり、雨漏りが発生していたりすることがあります。特に、トランクルームの立地は注意しておきたいポイントです。自家用車で絵画を運ぶ婆は敷地内や近くに駐車場があるか、トランクルームの出入り口に絵画を運べるスペースがあるかをチェックしておきましょう。
4-3.トランクルーム業者選びも重要!
トランクルームを運営している業者の中には、悪質な業者が存在しています。悪徳業者とのトラブルを未然に防ぐためにも、慎重にトランクルーム業者を選ぶことが大切です。特に、注意しておきたいポイントは以下のとおりとなります。
- トランクルームの種類が充実しているか
- 空調設備や防犯設備が整っているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 駅チカのトランクルームがそろっているか
- 口コミや評判がいいか
- 短期間の利用ができるか
- 料金設定や見積書の内容が明確になっているか
- 無料相談を受け付けているか
- キャンペーン内容が充実しているか
上記の内容を踏まえた上で、複数の業者を比較してください。比較することで、悪徳業者が見極めやすくなり、だいたいの費用も分かるでしょう。
4-4.トランクルームならアルファトランクへ
どのトランクルーム業者に依頼すればいいのか分からずに悩んでいる方は、ぜひアルファトランクにご依頼ください。アルファトランクでは、東京・神奈川・埼玉を中心に、全部で59箇所のトランクルームを運営しています。どのトランクルームも車や電車など交通機関を利用してのアクセスが抜群ですので、いつでも手軽に利用可能です。また、現在は使用料最初の2か月無料・使用料10~40%オフ・契約時の事務手数料が無料というトリプルキャンペーンも行っています。現地見学も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
5.絵画の保管に関してよくある質問
絵画の保管に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.絵画の保管に最適な気温・湿度は?
A.絵画にベストな気温は20℃前後、湿度は50~60%が理想だといわれています。夏場は室内でも温度が高くなるため、サーキュレーターなどを使って空気を循環させたり、定期的に窓や扉を開けて空気を入れ換えたりしましょう。エアコンを使う際は、湿度に注意してください。冷房が効いた室内は、1時間ほどで湿度が40%まで下がります。
Q.絵画を保管する際はケースに入れるべきか?
A.絵画を大切に保管したい場合は、ケースに入れてから収納したほうがいいでしょう。おすすめは、中性紙ケース・桐箱・収納棚式ケースなどです。中性紙ケースは光やホコリ、湿度と温度の変化から守ってくれます。着物の収納によく使われる桐箱は、内部の湿度を一定に保てるので絵画の保管にもおすすめです。そして、収納棚式ケースは引き出しがついたタイプなので、箱がつぶれたり直射日光に当たったりする心配はありません。
Q.適した保管環境の作り方は?
A.収納スペースがたくさんのもので溢れている場合は、断捨離をしてスペースに余裕を持たせてください。すでに使っていないものや要らないものは、どんどん処分していきましょう。また、絵画を収納したらそのままにするのではなく、定期的に窓や扉を開けて、湿気を逃がしたり空気を入れ替えたりすることも大切です。
Q.絵画の保管時に見落としがちなことは?
A.物理的なダメージによって絵画が傷つく恐れもあるため、対策をしっかりと立てておかなければなりません。たとえば、地震などで立てかけていた絵画が倒れ、硬いものに当たって傷がつくこともあります。絵画の周囲にほかのものを置かない、安全な場所でも落下防止をしておくなど、何らかの対策をしておきましょう。
Q.トランクルームの月額料金はいくらぐらいか?
A.立地・設備の有無・広さなどによって異なりますが、トランクルームの月額料金は約3,000~8,000円です。月額料金は毎月発生するので、支払いが困難にならないかしっかりと考える必要があります。また、トランクルーム業者の中には、初期費用がかかったり事務手数料が発生したりすることもあるので、事前のチェックが必要です。
まとめ
絵画の保管場所に適しているのは、湿気・温度変化が少なく、直射日光が当たらない場所です。絵画は湿気と太陽の光に弱い傾向があり、それらからダメージを受けるとワレ・退色・カビが発生しやすくなります。大切な絵画を守るためにも、湿度・温度調整は必要です。自宅で保管するのが難しい方は、トランクルームを利用するのもアリでしょう。
なお、アルファトランクでは、空調設備が整っているトランクルームが充実しています。絵画の保管でお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。